鉄道事業部 車両製作所 新車工場

 

形式

国鉄 クハ68 / クハ76

製造

Kobe Heavy Inderstrial (Thailand) Co,Ltd.
Bankok Factory

 

クハ68から製作に取り掛かります。

まず、前面の寸法を決める為にモックアップの製作を行いました。

顔のイメージや展開寸法を決める為、修正を繰り返します。

結局、6個目で大体のイメージを固めることが出来ました。

おでこは手持ちのピノチオ製真鍮パーツを使用してみる事を試みます。

このパーツ、ジャンク品で半額だったものをストックしておいたもの。

真鍮製の旧国は当分製作しない予定なので、今回使ってみることにしました。

基本寸法のパーツはいつもの通り多めに印刷しておきます。

写真は妻板と前面のRを決めるパーツです。

モックアップを反対から見たもの。

ライトの点灯を考えると、上側の補強板はちょっと邪魔かもしれません。

窓を実際に抜いてみたり、幌を仮に取り付けたりして実際の見え方を検討しました。

その結果、内張りの窓枠を0.5mm下げる事にして、前面寸法をほぼ確定しました。

側板もCADソフトで印刷しました。

切抜き部、補助線、裏側のケガキ線など色分けしておくと間違えにくいです。

紙がくすんでいるのは、何と当時の紙がまだ残っていて、それを使う事にしたからです。

窓はカッターで切り抜きます。

R部は既にご紹介した瞬着で固めてヤスリがけする手法です。

張り切って内張りの窓桟を0.5mm幅としましたが、無骨な旧国の窓の表現にはちょっと細すぎたかもしれません。

もちろん、窓桟周りには瞬着を染み込ませてあります。

今回も新しい技法を試してみる事にしました。

モハ二輌の窓廻りの仕上げに時間がかかったので、内張りの窓枠廻りだけ先にサーフェーサー処理を行い、仕上げ工程の短縮化に繋がるかを確認します。

マスキングテープを貼って薄めのサーフェーサーを筆塗りしました。

マスキングテープを剥がして窓枠廻りを空砥ぎします。

マスキング部の上下にケガキ線が見えますが、今回ここから低粘度の瞬着を流して窓廻りの接着剤のはみ出しを少なくして、仕上げの工数を低減させるのが狙いです。

屋根R用の治具です。 t:0.5のペーパーなので貼り合わせをせずにそのまま使います。
運転室と客室の仕切りです。 両側から窓枠の表現をしたいので、三枚合わせです。 合計t:1.5となり、これだけあるとさすがに安心感があります。

屋根の内張りです。長手方向に特製工具で筋目をつけただけで、写真の様に軽くキャンバーが付きます。

この後、端末部は既にご紹介した通りガラス棒でしっかりRのクセをつけておきます。

内張りを屋根R治具に貼り付けた状態です。

運転室の仕切り以外は後から取り外すので、点付けで接着してあります。

内張りです。ドア部は真鍮製のパーツを使用する為に切り抜きますが、上下が細いので貼り合わせ時に変形してしましますので、中央部はまだ切り抜かずに残しておきます。

今回は外張りと内張りの接着を低粘度の瞬着で行いますので、窓廻りと腰板部に瞬着を流す切り目を入れてあります。

外張りと内張りは、位置を仮決めしてからガラス板でサンドイッチし、重しを乗せ密着させながら瞬着を流します。
接着が終わった状態です。 これからドア部の残している部分を切り取ります。

外張りと内張りの接着が完了しました。

低粘度の瞬着を使う手法は切り目を多く入れなければならないのですが、外張りと内張りの位置を合わせ易いのが特徴です。

ドアはピノチオ製のパーツです。

このパーツもプレスの歪がひどく出ており、修正に手間取りました。

結構な値段しているのですけどねぇ・・・。

前面の製作です。

内張りは窓枠が直線となるようにご覧の様に切込みを入れておきます。

前面パーツの紙の目は側板と違い、縦方向です。

まず、内張りをベースに接着します。

ベースはt:0.5の二枚貼り合わせです。

この段階では、ベースを三枚入れてあります。

もちろん、真ん中のベースは前面Rが決まったら外すので点付けで接着してあります。

外板を接着します。

前面も内板に切り込みを入れて低粘度の瞬着を流し込む工法をとりました。

一旦、窓枠部分をカット。

これは曲げる前に穴が多いと歪が出てしまう為、この様な工法をとっています。

瞬着をタップリ流しこんで前面のRがしっかり決まったら下側のベースを外します。

レイアウト的に下端部にベースが来る事はありえないのですが、前面Rをきっちり出したいので、このようにしているのです。

また、せっかく手をかけた窓枠なのですが、接着時の密着を強くやりすぎたので、結局 前面Rに沿った形状となってしまいました・・・。

ベースが車体下端から3.5mmの位置に張りなおし、側板と仮組みしてみました。

分かりにくいですが、外販、内板、補強のプラ板を交互にラップさせて接着部の強度を上げています。

車体の仮組みし様子見ます。ゆったりした側板が特徴の旧クハ55のイメージが出ているでしょうか?

車体中央にかませてある治具はt:0.5のペーパー貼り合わせに瞬着をタップリしみこませたもの。この辺りの工程では大活躍しています。

NEXT

このページのTOPへ

HOMEへ